シンガポールの塾を見学し、女神にキャリアのお話しを聞き、人生初ハッカソンに参加しました [出会い]
月曜朝にシンガポールから帰国しましたが、帰国直前・直後と素敵イベントが続いたので、今回は自分の記録も兼ねてのご報告です。
帰国日前日に、シンガポールでお世話になりまくっていた村田優子さんのつてで、英語を母国語としない子供達向けの塾「RISE」を見学させていただきました。
村田さん、みなさま、本当にありがとうございました!
大型のタッチパネルを使って、楽しく体験しながら学習する、というスタイルなのですが、子供達が生き生き遊ぶように英語を学んでいるのをみて、心底羨ましいと思いました。脳みそが柔らかい年齢とはいえ、半年前には一言も話せなかった子供が、今ではシンガポール人の先生と流暢に英語でやりとりしているのですから。。
教科書を先生の話に合わせて読むということが出来ず授業中寝てばかりだった私は、VRで教材を作れたら、日本の科学人口が増えて、国力もアップするはず!と大真面目に考えています…。
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帰国した夜には、明治大学にて、特任教授で服飾史家の中野香織さんにお声掛けいただいたキリストダンナの講演があったのですが、急遽講義後のお茶にお邪魔させていただきました。
中野さんは、キリストダンナの出版記念パーティで遠くからお見かけした際、タダモノではない女神オーラを放たれていて勝手にファンになっていたので、今回お誘いいただき「這ってでも参ります!」と即席体育会系キャラになってしまいました。
中野さんのキャリアの築かれ方はとても軽やかで、「来た仕事は断らない」「10年続ければ専門家になっている」「周りがブランドを決める」などというお話に、「こうならなければいけない」と頭が硬くなっていた自分をいたく反省しました。
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そして昨日は、人生初のハッカソンに参加してきました。エンジニアでもない私がハッカソンに参加できる日が来るなんて…感激!最近お世話になっているサイキックVRラボさんのプロデュースする、VRプラットフォーム『STYLY』を使って、「ヤバイ空間を作る」というのが今回のミッション。
私は案の定あまり役に立ちませんでしたが、チームメイトの山口社長の新しい技術とサービス導入に対する情熱的な貪欲さ、皆さんが作り上げた空間の発想の斬新さに、良い意味でショックを受けて帰りました。ともすればぬるま湯にぬくぬくしがちなので、時々こうして警策でガツンをやっていただけるのは本当に有難いことです。
社長の山口さんの執念で、ギラギラした空間が完成しました!
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明日は久々に、アダルトチルドレン関連のことを書こうと思っています。
STAY GOLD!! イランの方に日本語を教わりました [ 旅行]
もうすでに三日目が終わり、シンガポール滞在も半分をすぎましたが、もう毎日が目まぐるしいほどにてんこ盛り状態で過ぎてゆきます。
旅の醍醐味は、観光地巡りよりも人に会うこと!と思っている私ですが、今回もご多分に漏れず、大好きな方々との再会、出会いの連続に脳がオーバーヒート気味。
こちらでは先月のマレーシアでのアートフェアにシンガポールから来て下った大好きな知人ご夫妻に、全面的に負んぶに抱っこでお世話になりまくっております。
ギャラリーの方にご紹介いただいたり、通なローカル飯や、ナイトサファリにお連れいただき、みんなで大騒ぎしすぎてサファリ内で迷子にも…!
見えにくいですが、赤ちゃんを円形で守るバッファロー。
どこの国に行っても、うっかり人間のためハプニング三昧の私ですが、今回の旅は、急遽ひとり旅という最初のビックリが予言していたように、楽しいイレギュラーがいつもより多め。次はどんなのがくるんじゃー!と波乗りの気分です。
アラブ通り50に行けば、彼に会えますよ!
こちらは、大好き知人ご夫妻に紹介いただいた、アラブ通りのやり手経営者のムハマドさん。もう時間無いから行くよと言っているのに、「ゴフン!ゴフン!オチャ!」と美味しいお茶を「遠慮せずにいっぱいお飲み!」と振舞ってくださいました。結局5分どころか激しいスコールで動けなくなり1時間近くの滞在で他の予定は吹っ飛びましたが、こんな楽しい計画変更は大歓迎です。
砂糖を入れるとまた美味しい
しかも「前に日本のお客さんが教えてくれたんだけど、アシタ、アサッテ、シアサッテ、の次はなんていうんだっけ?」というので、「そんな日本語ないよー!騙されちゃって笑」と苦笑しながらググってみたら「弥明後日、五明後日」。イラン人に日本語を教わるという情けないオチまでつきました。
また、「シンガポールのリーゼントマネジャー」で有名な岡田兵吾さんにお時間をいただいて、マイクロソフト社員のダンナが不在ながら、嫁単品でオフィス訪問するという暴挙も働いて来ました。
冷静に考えたら「どうもヨメです!」「それがどうした!」となりそうなものですが、夫婦単位でおつきあいする外資系文化のおかげで、知り合ったおエライ方々に「一緒に撮った写真送って。早く早く!」と急かされLINEやWhatsAppの連絡先交換まで。素晴らしいノリです! STAY GOLD!!
残りはあと1.7日!全く計画通りに行っていませんが、最後の1秒まで笑い尽くしてこようと思います。
シンガポールでオヤジギャグ [ 旅行]
シンガポールに来ています。ダンナの仕事旅行に金魚の糞のようにくっついてのんびり観光しようと思っていたら、諸事情によりまさかのダンナの直前離脱でひとり旅に。
慌てて飛行機の中で「地球の歩き方」を頭に叩き込み、なんとか宿にもたどり着き、無事に1日目を終わらせることが出来、安堵のあまり脱力しています。
滞在はAirbnbなのですが、家主さんが鍵をくれ説明をしてくれた後もずっとデスクで仕事をしているので「一体いつこの人は出ていくんだろう」と思っていたら、なんと今回はアパート貸切タイプではなく、個室貸しパターンでした。
すごいすごいすごい!
夕飯の買い出しと、マリーナベイサンズのクレイジーなレーザーショーを見て帰ってくると、可愛いインド系の奥様までリビングのソファに増えていました。さらに、もう一つある個室には香港人の礼儀正しい銀行員まで長期滞在しているとか。人生初のシェアハウス的体験です。
今は部屋に戻ってこれを書いているのですが、どうやらご夫婦はリビングのテレビでホラー映画を見ているらしく、さっきから断続的に断末魔が聞こえて来ます。寝る頃には静かになっているといいな…。
ちなみに、イギリス出身の家主のポールさんとは、UK音楽が世界一好き!と伝えると、日本ではあまり知られていないけれどブラジルや欧米で大人気だった90年代のバンドについて、「ERASUREは好きかい?」「SURE! 」というオヤジギャグのような感じでひとしきり盛り上がりました。まさかこんなところで音楽ネタが、コミュニケーションの役に立つとは。人生何が起こるかわかりません。
初日にして、先月行ったマレーシアとは隣国ながら全然違う、シンガポールの圧倒的なマネーパワーにおののきましたが、土曜日まで暑さに負けず毎日を満喫しようと思います。一旦アダルトチルドレン話は小休止です。
ユニコーンが生まれる瞬間を見た
昨日の日経新聞の1面にこんな記事が出ていました。
「企業価値、22社が100億円超—未上場スタートアップ100社調査」
私はこのランキング6位のビズリーチで、2010年から働いている超古参バイトで、社員以外のスタッフの中では一番最初の「a0001」が、私の社員番号です。
今では社員数が700人を超え押しも押されもせぬ大企業に分類されますが、私が入った頃は創業メンバーの5人が、渋谷の古くて狭いマンションの一室にぎゅうぎゅうになりながら仕事をしていました。
今回は、私が絶望の穴から脱出できた大きなきっかけの一つでもある、このビズリーチについての話です。
今から7年前、前年の初個展と結婚式で家庭が資金難になったため、知人に「どこかでアルバイトを募集してないか」と相談しところ、「なんでもやってくれる人を急募しているスタートアップがある」と紹介してもらったのが、ビズリーチでした。
今では「スタートアップの聖地」として伝説になっている「シャレー渋谷」というマンション(老朽化で取り壊されたようです)へ面接に訪ねた時は、あまりの小ささに驚いたのですが、「これから何かが起こる」という前夜祭のような空気が満ちていて「ここだ!」と思いました。
今、ビズリーチで顧問をさせていただいているダンナも、「面白いところがあるから絶対に関わった方がいい!」とすぐさま引っ張り込みました。
この写真がビズリーチの受付スペースに貼ってあります。
中央で寝ているのが、営業から疲れ切って帰った社長の南さんです。
(写っていないのですが、これを撮ったのは私です…)
実際、毎日、次から次に資金調達や、新サービスのローンチ(先日KDDI の傘下に入ったルクサも)、イベント、記者会見と続きました。私がやるのは地道な作業ながらも、歴史の瞬間に立ち会っている!という手ごたえがありました。
しかしそれを仕掛けているのは、渋谷の片隅のまだほとんど名の知られていない会社です。社長の南さんは「世界ナンバーワンの転職サイトを作る!」「メジャーリーグの球団オーナーになる!」といつも宣言していましたが、はたからみたら「何を寝ぼけた夢物語を」と言われても仕方ありません。
実際悔しい思いもたくさんしたようですし、求人サイトで募集をかけても誰も来ず、「会社写真に女性が澤さんしか写ってないからだ」「その辺を歩いている女性をスカウトして来ます!」という、半分本気な冗談を言い合ったこともありました。
また、エンジニアの園田さんがトイレの鏡を磨くと「登録会員数が増える」というジンクス(本当にそうだったのです!)があり、会員数の伸びが悪いと、南さんやCMOの永田さんが「掃除するぞー!」と号令をかけ、みんなでモップや雑巾を持って大掃除、なんてことも大真面目にやっていました。
しかし、創業メンバー5人の夢を信じる力は着実に一つ一つを実現してゆき、途中からは2次関数の曲線のように加速していきました。
現在はCMで皆さんがご存知の会社になり、オフィス移転の物件探しで、「いつかここに入れますかねえ」「出来たらいいねえ」と永田さんと話していた渋谷クロスタワーにもあっという間に入居し、今では溢れかえる社員を格納するために増床を繰返しています。
企業価値10億ドル以上の未上場企業を「ユニコーン」、その予備軍の有力スタートアップを「NEXTユニコーン」と呼ぶとのことですが、私はこの誕生の瞬間を、DREAM COMES TRUEストーリーを、目撃しました。
南さんがよく社員に見せていた動画です。最初は単なるおかしな人ですが、最初に熱狂的な応援者がつき、最後には巨大なムーブメントになります。
「会社を興す!サービスをはじめる!」と色々な人に訴えては門前払いされ続けていた南さんの最初のフォロワーは、佐藤和男さんでした。
あとがきの謝辞に、みなさんと並んで旦那と私も入れていただいています。嬉しい…!
傷の深さや大小は関係ない [アダルトチルドレン]
私は物忘れの激しいたちなので、昔の苦しかった想いが徐々に薄れ始めています。言葉が上滑りしないように、きちんと確認しながら書いていかねばと居住まいを正していますが、こんな風に忘れてさえしまえるということも皆さんの励みとなれば幸いです。
私が育った環境は、経済的にもそこそこ恵まれて、思春期にはブラジルで生活させてもらえ、自分自身も健康な体を持ち、はたからみたらほとんど問題がなかったように見えたと思います。
戦場で育ったり、孤児だったり、明日食べるものがない環境で育ったわけではないので、以前の私はそういう方々と比べて「こんなの甘えに過ぎない」と、自分をとことん追い詰めて罰していました。
でも今ならわかります。傷に大小も深さもなく、自分を苦しめた傷があるかないか、なのだと。傷を負ったら皆同じ負傷者なので、早急に手当が必要です。
子供に親や環境は選べません。そこに産み落とされてそこが苦しい環境だったなら、戦場だったのです。だから我慢せず大いに痛がって、助けを求めてください。
私は大学時代に、どうにも苦しくて誰かに助けを求めようとしたものの医者やカウンセリングに通うお金もなく、困り果てた末に、電柱に保健所のチラシを発見して電話をしたことがあります。
電話に出た保健婦さんは、「私たちにはお医者さんを紹介することしかできない」と前置きしつつも「話は聞いてあげられるから」と言ってくれました。
しばらく私のとりとめのない話を黙って聞いてくれた後に、ポツリと「よく頑張ってきたのね」と。その瞬間涙が吹き出し、外にいたにも関わらず私はわんわん泣きました。私はずっと、誰かがこの言葉をかけてくれるのを待っていました。
だから、今自分に苦しむ権利なんかないと自分を諌めている方がいらしたら、これまで死なずに一人で傷だらけになりながら戦ってきたことをたっぷりと労ってあげてください。本当によく頑張ってきたのですから!