心の鎖をシリコンバレーで捨ててきた [アダルトチルドレン]
昨夜、シリコンバレーでの女性のグローバルリーダーシップを育てるプログラムと、サンノゼやサンフランシスコでの旅行を終えて帰国しました。
4泊5日のそのプログラムは本当に濃く、自分の内面を徹底的に覗き込むことを促され、参加した10名の女性たちはみんな、よく泣いたし、よく笑いました。
ファシリテーションをしてくださった、女性起業家を育てるWomen's Startup LabCEO堀江愛利さんとアドバイザーの奥田浩美さんを始め、普段だったらあまり接点のないところにいる女性たちと寝食を共にし、心の裏表をさらけ出し、一生ものの出会いを得ることも出来ました。
あまりにも濃厚な日々で脳と心をフル回転させたので、色々な思いが心の中で塵となって飛んだまま、今はまだそれが着地していない感じです。
でも私にとっては、これを得た!というよりは、私を縛っていた鎖を捨ててきた!ということが近いのかもしれません。
私は母を赦せていなかった
私は、昨年からアダルトチルドレンの克服経験を発信し始めました。しかし同じような経験をしてきた人の側に立たなければというおかしな使命感から、「親にされたことを忘れてはいけない」と無意識に自分を縛り付けてきたことに、今回のプログラムで気がつきました。
私は「もう母を赦せた」と思っていたけれど、全く赦せていなかったのです。
プログラムで徹底的に自分の心の中を覗くうちに、私は母との良い思い出や受け継いだ資質も沢山思い出しました。
例えば、私は人とあまり垣根を作らずに接せることができると思うのですが、それはまさに母から受け継いだものです。
ここ数年で、母は愛情深い人間に変わりました。なのに、私は臥薪嘗胆して心にブレーキをかけていました。でも、もう私も変わって、これからは新しい優しい関係を築いていきたい。
まさにこれを書いている瞬間に母から電話があり、「連絡ないけれど元気にしてる?風邪ひかないようにね」という留守電が入っていて、思わず号泣しました。
母への新しい気持ちについては、これからゆっくりと書いていきたいと思います。「みんな、過去から自由になろうよ!」と言っていたのに、私が一番縛られていたのかもしれません。
これからは、傷を乗り越えて発見した愛を、ハッピーをみなさんにお伝えできたらと思います。
シリコンバレーは心で動く
これまで、シリコンバレーは冷たいビジネスの街だろう思っていたのですが、実態は真逆でした。
その人なりの人間性や使命から生まれる熱いアイデアが、「それ面白そうじゃん。君の夢に掛けてみるよ」と投資家たちの心を動かすということ。お金を目的にすると、むしろ軽蔑されるということ。これは目から鱗でした。さすがヒッピー文化から生まれたエリアです。
そしてそうして生まれた、Appleを始め、Google、Facebook、Twitter、Tesla、Adobe、Airbnb、Uberなどあげたらキリがないほどの企業が、今のアメリカや世界を引っ張り、変えている。
だからこそ、プログラムでは、頭で考えた「あれをやっておくと良さそう」というものではなく、徹底的に「本当のあなたがやりたいことは何?」と問われ続けたのでした。
今回のプログラムは、起業家を育てるためのものと思っていたので、起業を考えていない私が行ってよいのかなと半信半疑だったのですが、何か世界に伝えたい思いがあればそのまま動けばいい、そう教えてもらったような気がします。
プログラム最終日に一足先に帰ったメンバーからは、早速ピッチコンテストで熱い思いをぶつけ、大賞を受賞したという嬉しいニュースも飛び込んできました。
私も、この旅で学んだことや気が付いたことを日常の瑣末なことで見失わないように、いつも心に問いかけながら生活していこうと思います。
ユニコーンを独り占めしてしまっているように見えますが、本当に素晴らしいメンバーと出会うことができました
パロアルトの大邸宅でプログラムが行われました
私たちを導いてくれた女神たち!
プログラムを終えてサンフランシスコに向かう途中、車窓から大きな虹が!
嵐の前の静けさ [ 旅行]
昨日サンフランシスコ空港に着き、ただいまサンノゼに滞在中です。
シリコンバレーを高層ビルが立ち並ぶ人工的なハイテクシティと想像していたら、緑豊かなだだっ広い場所でびっくり。サンノゼだからでしょうか?
しかも、この二日間私が宿泊しているのは、閑静な住宅街ど真ん中の、広い庭付きの一軒家エアビー。隣の母屋に住んでいるオーナー女性は、この庭の片隅で養蜂業をやっているという長閑さです。最先端技術の匂いがしません…!
宿泊者には、オーナーお手製の蜂蜜(右端)がプレゼントされます。
これまで何回かエアビーに泊まってきましたが、今回のエアビーはその中でも予想を遥かに上回る素晴らしいアタリ物件でした。
ただし、想定外だったのが、近くにカフェやスーパーがなかったこと。
昨日は、日中にサンフランシスコでランチをしてその食べ残りをテイクアウトしていたものの、サンノゼへの道が渋滞していたため、ウーバーでの到着が日が落ちてからになりました。
歩いて20分ほどの場所に小さい雑貨店のようなものがあるとわかったものの、真っ暗な中を歩くのはさすがに怖い。ウーバーで行くにしても、まだ営業しているかわからない。晩御飯がない!明日の朝食もない!飲み物もない!とパニックに。
しかし、しばらくして出先から帰宅したオーナーさんがご挨拶にきてくれたので、地獄に仏!とばかりに相談したら、「ちょうど買いたいものがあるからスーパーに車で行ってきてあげる」と。。もしかしたら、こんなうっかり者が、ここの宿泊者には多いのかもしれません。
そうして二十分ほどして帰ってきた彼女の手にしたバッグには、私がお願いした牛乳、ヨーグルト、フルーツ、チョコ、ポテチが溢れんばかり!ポテチに至っては、大袋が3つも。しかも代金を尋ねたら、「大した金額じゃないからいいのよ~」と笑って去って行ってしまいました。なんて太っ腹なお人。。まさに仏です。
こんな素敵なハプニングを体験できるのが、エアビーの最高に楽しいところ。(しかも格安!)病みつきになります。
ポテチの大袋が三つ…!笑 さすがに食べきれないから日本に持って帰ろう
フレンドリーな犬たちも撫で放哉です。可愛い。。
ベッドに足を突っ込んだらほんのり暖かく、よく見たら電気毛布が敷いてありました。なんてホスピタリティ…
ロフトがベッドルームの素晴らしい一軒家エアビーでした…!
そんな前日の食料危機の反省を踏まえて、本日は食材の買い出しを兼ねて、サンノゼのショッピングエリア「サンタナ・ロウ」へ。しかし、ここは予想をはるかに上回るこじんまり感でビックリ。しかも平日昼間だからか、道に人が全然いません。
でも、そこはITの町サンノゼ。
テスラのショールームと、アマゾンブックストアの看板が燦然と輝いておりました。
テスラ!ガルウィング!!
計器類がデジタル表示だと、ゲーム感覚で運転できそうです。
アマゾンのリアル店舗!
アマゾンのアレクサに対応したIOT家電コーナーがあるところが、やはり普通の本屋ではありません…!
アマゾンのトップ評価本のコーナーも。世界のどこでも猫は大人気(右端)!
前から興味があった本物のお化け屋敷「ウィンチェスター・ミステリー・ハウス」を発見!時間がなくて中の見学は断念しましたが、恐ろしい写真が撮れました…
買い出しも終わり、無事にウーバーでエアビーに戻った後は、半分しか読めていなかった明日からのプログラムの課題図書を必死で読了しました。
しかし、宿泊先はエアビーとブッキングドットコムで探し、移動はウーバー(無事に使いこなせるようになりました。ほっ)、街歩きはグーグルマップを見ながら、英語に困ったらトランスレーターアプリ、課題図書はキンドルアプリで勉強、航空券はエクスペディアで購入(今回は使っていないけれど)など、もうITの力がないと何も出来ません。
これが無かった10年前はどうやって旅していたんだっけ。。この全てが小さいスマホ一個で事足りるなんて、便利な世の中になったもんです。しかし逆に言えばスマホが壊れたら何も出来ない!
ITが一瞬にして古い技術を駆逐して、世の中の風景や価値観をガラリと変えてしまうわけですが、この数々の技術を生み出してきたシリコンバレーに今自分がいる、ということにしみじみと感動してしまいます。しかもこの緑深い土地で、そんな最先端のものが次々生まれてきたことが、なんだかとても不思議。
しかし、こうして穏やかに静かに過ごしてきた日々も、今日で終わりです。明日からいよいよ怒涛のプログラムが始まります。かなり緊張していますが、吸収できるものは全て吸収してこようと思う次第です。行ってきます!
シリコンバレーで自分の山の道を固める [アダルトチルドレン]
本日から12日間、サンフランシスコ&シリコンバレーに行ってまいります。
20日からはシリコンバレーにて、女性起業家の養成所「Women’s Startup Lab(WSL)」という、4泊5日のスーパーハードそうな強化合宿プログラム?に参加させていただくことになっています。
アートをやっていて、当面は起業も考えていない私が、なぜ起業家プログラムに?と思われるかもしれませんが、私も正直なところどうなるのかわかっておりません。
でもきっと何か素晴らしいヒントが見つかるはず!!
旅に出るときには、昔からコレ!
登るべき山に登る
この1、2年で、私は自殺衝動からは自由になりましたが、だからといって全てのマイナスの感情が消え去ったわけではありません。
確固たる揺るぎない自信がついたわけではないので、時々昔に染み付いた思考回路に振り回されて、ここではなくどこかに登るべき別の山があるのではないかという焦りと不安を感じ、先に目覚しい結果を出している人と比較しては落ち込んだりもしました。
でも、ようやく最近アダルトチルドレン(AC)克服の経験談を出していくことに決めてから、自分の人生で何をやるべきなのかを見つけることが出来たと感じるようになりました。自分が動くことで、誰かを勇気付けられる。これは、私がこれからも生き続けるための最大の理由になってくれます。
自分が登るべきでない山に憧れて、今いる場所を恥じてきた自分をもう終わりにしよう。自分が登ってきた道に誇りを持ってゆこう。今はそう思います。
しかし、アートとAC関連活動とどう結びつけていくのか。また、どう自分をプロデュースして、どう世の中に伝えていくのかは、まだ全く見えていません。
このプログラムでは、参加者の皆さんや、シリコンバレーのアドバイザーとの対話を通じて徹底的に自分の内面と向き合うことになるようなので、それを見つけてこようと思います。
見切り発車で、今できることを
ところで、今回このシリコンバレーのプログラムへお誘いいただいた、IT界の女帝、奥田浩美さんの著書『人生は見切り発車でうまくいく』には、大変助けられました。
生き馬の目を抜くようなIT業界は、完全なものが出来あがるまで待っていたら、どんどん技術もタイミングも陳腐になる。だからとりあえず「見切り発車」で動いてみて、走りながら修正していこう。
この考えは、完璧を求めてがんじがらめになって動けなくなっていた自分を、「まだ完全ではないけれど、勇気を出して表現していってみよう」と解放してくれました。
帰国した週末には、こちらも女性向けのVR関係のイベントに登壇させていただくことになっています。VRはまだ始めて1年ほどですし、旦那がプレゼンのプロながら、私は人前で話すことは超がつくほど苦手です。
でもこんな「まだまだ」づくしな状態でも、きっと今のこの段階にいる自分だからこそ話せることがあるはず。必要以上に大きく見せることなく、色々なものに足を突っ込みかじってきた私の体験を素直にお伝えできればいいなと思っています。
でも、まずは、シリコンバレーです。いってきます!
子供を持たない決断 [アダルトチルドレン]
今回は子供を持たない決断についてです。少子化なんだから健康な女なら産むべき!と、という風潮の強い昨今ですが、これはアダルトチルドレンには避けては通れない問題なので書いておこうと思います。健全に育たれた方には、こんなことを考えている人間もいると知っていただけたら嬉しく思います。
私はかなり以前から、子供を持たない決断をしています。そもそも、育った環境のせいかもともとの性格的なものか、母性というような感情が欠落していますし、幸せな子供時代を知らないので、自分と同じように育ててしまうことが目に見えるからです。のびのびと育っている子供をみて、「自分はああはしてもらえなかった」と嫉妬してしまうだろうことも恐ろしいのです。
ただ、一時期、「産んだら絶対可愛いと思えるようになるから、産みなよ。大丈夫だよ」と勧めてくれた方もいて、そういうものなのかと考えてみたこともありました。しかし、よくよく考えれば、全員がそうではなかったから、毎日のように虐待がニュースになり、私のような人間が少なからずいるわけです。また、そうして産んだところで、勧めた人が責任をとってくれるわけではありません。
犬や猫のような寿命が短い生き物ならば、自分には育てるのが向いていなかったとわかったとしても、その寿命の間はなんとか踏ん張れます。でも自分より長生きする人間の子供は、「産んで見たけれど、やっぱり可愛がれなかったので返品します」なんていうわけにはいきません。また、よいアートが作れるようになるから産んだ方がいい、と勧めてくる方もいましたが、アートのために子供を産むのもおかしな話です。
世代間連鎖の犠牲者
機能不全家庭で育った親は、その親の育て方しか知らないので、悪意がなくとも同じことを子供にしてしまい、そうしてアダルトチルドレンは世代間を連鎖してしまうと言われています。私の家庭も明らかにそうでした。母もその連鎖の犠牲者だったのだと、今はわかります。だから、この呪われた遺伝子を、この連鎖を、私の代で終わらなければと、私の子供に私がしてあげられる最善のことは、産まないことなのだと思うのです。
それでも、私は先日40になったのですが、実は最近まで、やっぱり産んでおいた方がよいのではという1%ほどの考えが心をチクチクと刺していました。しかしこの年齢になり、もうほとんど可能性が無くなり、その選択肢に悩む必要が無くなったことに、心底ほっとしています。
もちろん、この世代間連鎖を、強い意思の力で断ち切り、立派に子供を育てている方もたくさんいます。その方々には、本当に賞賛の思いしかありません。しかし、それは私には難しいことだということがわかっています。
以前に犬を飼っていたとき、粗相を咎め、怒鳴ったり引っぱたいたりしてしまったことがありました。悪徳ブリーダーに長い間飼われてしつけを受けられずに育った彼女は、粗相をしてしまうのは仕方のないことだったのに、私は自分を止めることが出来ませんでした。壁際に縮こまってブルブル震えながらこちらを見上げるその怯えきった目は、そのまま小さい頃の私でした。私は、自分がされたことを、彼女にしてしまっていたのです。
私は、自分の考えを力で押し付けてくるようなヒステリックで感情的な人間が大変に苦手で、自分は常に理性的であろうと心掛けているのですが、心の余裕がなくなった途端にあっけないまでに理性が吹き飛んでしまうのです。
それは、心の奥底に棲んでいた鬼が飛び出して、人格を乗っ取ってしまうような感覚で、自分では制御出来ない最も自分が忌み嫌うタイプの魔物の存在に、私は何度も叩きのめされました。犬にすら感情がコントロールできない自分には、その何倍も何十倍も世話がかかるだろう子供を穏やかに育てるなんてとても無理な話なのだと、改めて確認させられた出来事でした。
同じ傷を持った人と結婚しがちなAC
そんな私ですが、今はキリストダンナと二人、忙しいながらも穏やかな日々を過ごしています。子供を産まないということは、結婚する前にキリストダンナに伝えていたのですが、子供を欲しがる男性が多い中、それを受け入れてくれた彼には本当に感謝しています。
実は、アダルトチルドレンは、「この人は私のことをわかってくれる」という気持ちから、同じ傷を持った人間と付き合ったり結婚する率が大変高いと言われています。しかしそこから導き出される結果は、両極端に分かれることが多いようです。一方は、お互いの傷を癒し合ってゆくパターン。もう一方は、共依存と言われる関係になり、相手の愛情や誠意を試して傷付けあうパターン。この先に待っているのは破滅です。私も20代の頃はそのような付き合い方しか出来ませんでした。
しかし、ダンナも同じような傷を持った人だったのですが、私たちはラッキーなことに前者のパターンでした。私が穴から出られたのも、彼との対話を通して自分自身を見つめられたことがとても大きかったと思えます。
実際に結婚当初は、人とそれまでまともに向き合ってきたことがなかった私は精神がとても不安定になり、暫くカウンセリングに通い続けました。しかし、間も無く結婚して10年になる最近では、心の傷がほとんど埋まったような手応えがあります。
私は、自分の子供とは、今生では縁がありませんでした。その意味では、私は少子化のこの世の中に貢献することができません。しかし、命は増やせなくとも、減らさないためには何かが出来るのかもしれません。自ら命を絶とうと考えている人に「とりあえず死なないで、もうちょっと生きてみるといいかもよ」と伝える活動をこれからも続けていこうと思っています。
ガネーシャが出来るまで 【KESHIN.2 – ガネーシャ】 [アート仮装]
以前、横浜の「象の鼻テラス」という場所で、TOKONEというとてもエッジーなアートタイツブランドをプロデュースしている友人の菅井葉月さん企画のアートイベントがあり、イラストレータの友人らと参加しました。
何に変身しようかと考えを巡らした末、「象といえばインドの神様、ガネーシャだ!」ということで、ガネーシャをお題にKESHINプロジェクトに挑戦しました。
ウレタンフォームのシートから、
象の頭を作ります。
頭に乗せて、大きさや印象を確かめます。
色を塗ります。
フラフープをもとに作った光輪と合わせてみます。
頭にかぶせる部分はダイソーで購入のザル、百五十円也。
ガネーシャは手が4本あるので、手をウレタンフォームで作ります。
なかなか優雅な形になったなと思っていたら…
塗料を塗ってちょっと膨れてしまいました。でも、鋳造感が出ました。
合わせる服やアクセサリーも準備。
作った花や斧を持たせた手を、光輪に合わせます。
背中に背負えるようにバランスを考えて組み立てます。少し人間っぽくて不気味。
光輪と同化してしまうため、結局ゴールドフェイスにはしなかったもの、沖縄の知人のメークアップアーチストさんに、塗り方を御指南いただく。MACの金粉とメークアップベースを混ぜたものだったのですが、すごい金属臭でした。。
はい、完成!
小道具の団子状の食べ物の上に乗っているネズミにも、金のチョッキを着せました。
敷地内や館内を、素敵な楽しい一行と練り歩き、
ろくろを回したり、
友と語らったり。
TOKONEのイメージキャラ、志茂田景樹さんもこの日いらっしゃいました。
これを今度いつもVRでお世話になっている会社さんに3Dスキャンしていただいて、3Dデータにしようと考えています。