究極の才能の無駄遣い!? 映画『唇からナイフ』 [映画]
大学時代にテレビで観て以来10年以上探し続けていた
映画『唇からナイフ』のDVDがとうとう出たので買っちゃいました!
獲得した石油採掘権の見返りとして
英国政府が中東に贈ったダイヤを、
モニカ・ヴィッティ扮するアンニュイな女泥棒が
国際ギャング団から警護するという、
60年代の雰囲気たっぷりのお洒落な女版007のスパイムービー。
…というと普通に聞こえるけれど、
豪華な名監督、名キャストが揃っているのに、
スクリーンに広がる、宝の持ち腐れ感いっぱいのユルさ!
モンティ・パイソンにも通じる、
支離滅裂でシニカルなブラックユーモア炸裂!
さすがイギリス製作です。
全然緊迫感のないアクションシーン満載だわ、
突然調子っぱずれの甘いミュージカルシーンになるわ、
悪玉(『ヴェニスに死す』のダーク・ボガード!)は
終止ちまちました経費の計算に頭を悩ませているわ、
しかもその奥様は快楽殺人のサディスト!
でも全編に漂う底抜けに明るい虚無感のようなものが
「うーん、人生ってシリアスなつもりでも
意外と見方によっちゃあこんなギャグみたいだったりするよね」
という変な共感を感じて、何度観ても飽きないほど中毒に。
当時の予告編、みてみてくださいよ↓
http://www.youtube.com/watch?v=IN9uh1bSsYo
この監督の作品を沢山観てきたような人とか評論家には、
「名匠のご乱心」的に酷評されたようですが、
いいじゃないですか、
真面目な映画を撮ってた人だって
きっとたまにはこんなの作りたかったんです。
なんといわれていようと私は大好きです!
☆酷評オンパレード☆↓そうこなくっちゃ!
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=6276
http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=3534
しかし『唇からナイフ』、なんて素敵なタイトルなんでしょ!
以前ミニシアター映画の配給会社に勤めていたとき、
ほんの少しだけ映画の邦題づけを齧ったのですが、
あまりにも難しすぎて私は完全お手上げでした。
文学的な作品は特に、
原題をカタカナにしてもその単語が耳慣れてないからわからないし、
かといって原題をそのまま訳したら
日本の文化的背景とか流行に合っていなくて、
「誰が興味もってくれるんじゃ?」というものになったり。
そう考えても『唇からナイフ』というタイトルはすごい!
実際には唇からナイフが出てくるシーンなんてないのに、
これ以上ないくらいに支離滅裂さがびんびん伝わってくるようです!
ちなみに、
この映画の原作は『Modesty Blaise』という
新聞で連載されていたコミックだそうで。
こんな色っぽいもの新聞に載ってたの?!
映画『唇からナイフ』のDVDがとうとう出たので買っちゃいました!
獲得した石油採掘権の見返りとして
英国政府が中東に贈ったダイヤを、
モニカ・ヴィッティ扮するアンニュイな女泥棒が
国際ギャング団から警護するという、
60年代の雰囲気たっぷりのお洒落な女版007のスパイムービー。
…というと普通に聞こえるけれど、
豪華な名監督、名キャストが揃っているのに、
スクリーンに広がる、宝の持ち腐れ感いっぱいのユルさ!
モンティ・パイソンにも通じる、
支離滅裂でシニカルなブラックユーモア炸裂!
さすがイギリス製作です。
全然緊迫感のないアクションシーン満載だわ、
突然調子っぱずれの甘いミュージカルシーンになるわ、
悪玉(『ヴェニスに死す』のダーク・ボガード!)は
終止ちまちました経費の計算に頭を悩ませているわ、
しかもその奥様は快楽殺人のサディスト!
でも全編に漂う底抜けに明るい虚無感のようなものが
「うーん、人生ってシリアスなつもりでも
意外と見方によっちゃあこんなギャグみたいだったりするよね」
という変な共感を感じて、何度観ても飽きないほど中毒に。
当時の予告編、みてみてくださいよ↓
http://www.youtube.com/watch?v=IN9uh1bSsYo
この監督の作品を沢山観てきたような人とか評論家には、
「名匠のご乱心」的に酷評されたようですが、
いいじゃないですか、
真面目な映画を撮ってた人だって
きっとたまにはこんなの作りたかったんです。
なんといわれていようと私は大好きです!
☆酷評オンパレード☆↓そうこなくっちゃ!
http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=6276
http://cinema.intercritique.com/movie.cgi?mid=3534
しかし『唇からナイフ』、なんて素敵なタイトルなんでしょ!
以前ミニシアター映画の配給会社に勤めていたとき、
ほんの少しだけ映画の邦題づけを齧ったのですが、
あまりにも難しすぎて私は完全お手上げでした。
文学的な作品は特に、
原題をカタカナにしてもその単語が耳慣れてないからわからないし、
かといって原題をそのまま訳したら
日本の文化的背景とか流行に合っていなくて、
「誰が興味もってくれるんじゃ?」というものになったり。
そう考えても『唇からナイフ』というタイトルはすごい!
実際には唇からナイフが出てくるシーンなんてないのに、
これ以上ないくらいに支離滅裂さがびんびん伝わってくるようです!
ちなみに、
この映画の原作は『Modesty Blaise』という
新聞で連載されていたコミックだそうで。
こんな色っぽいもの新聞に載ってたの?!
2009-12-12 14:50
コメント(4)
なおちゃん、お久しぶり〜!
夏からバタバタして、転居のご挨拶も出来ないままですが
(横浜→大阪→パリ→帰国後は大阪に戻る予定)
トピックに反応して、コメントさせてもらいました。
転居先や近況報告などは、改めてまた年末年始の
挨拶メール出来ればその時に。
この映画、昔レンタルで借りようと思ってて、
その後しばらくしたらどこにも置いてなくて
レンタル廃止になってしまったようで結局見られず。
お洒落スパイ映画と思ったら、コメディらしく、
あのアンニュイ・ビッティがコメディエンヌ?と
意外でした。「黄金の7人」みたいなノリかな?
予告編見る限り、期待通りの洒落加減で見たさが
増しました。いつかDVD貸して〜!
しかし、タイトル「modesty blaise」のフレーズの
しつこさが、商品CMのようで笑えました。
当時の映画予告編てこんな感じが主流だったのかな。
ゴダール作品CMも、ひたすらタイトルのリフレイン
多用だったような。
なおちゃん、ミニシアター映画配給会社勤務経験者
だったとは!興味アリアリなので、いつかまたお話
聞かせてネ☆
by ree (2009-12-13 00:03)
>reeちゃん!
わーーパリからコメントありがと〜〜!ブログよんでるよ☆
帰国したら大阪にいっちゃのね。その前にゆっくりお話しよ♪
ていうかDVDぜひお貸しするよ〜〜!
このダメさ、とことん語り合いたい(笑)
私この映画を昔に衛星NHK第二で観たんだけど、
その週はモニカ・ヴィッティ特集だったみたいで、
前日はアントニオーニの『太陽はひとりぼっち』だったのね。
で、彼女のけだるさにすっかりトリコになっちゃって、
じゃあ次の日も彼女の作品観よ♪って思ってたら、
きたのがこの映画。。落差ありすぎ!(笑)
彼女のコメディエンヌぶりは所々不自然な所あるけど、
お茶目で可愛いシーンが結構あって、
実は彼女は陽気で明るい性格では、と思ったよ。
『黄金の7人』も私大好きだよ〜。
でもこの映画観てから『黄金〜』みると、
あちらがエラく理性的でまともに思える…。
ほんと全てが芸術的に破綻してる感じ。すごいよ!
予告編もなんだか変だよね。
外国の洗剤のCM観てるみたい(笑)
ゴダールといえば、配給会社在籍中に
『アワーミュージック』っていうのを配給したよ。
…でも正直難しくてあんまりわからなかった。。
昔の『はなればなれに』は好きだったけどな。
会社には3年半しかいなかったし、
映画については超偏った知識しかないけど、
映画の話大好きだし、ぜひいっぱいお話しよ〜〜♪
by sawanao (2009-12-13 01:23)
この予告編すごいねー笑!!おもしろい。
こういうの大好き☆
違うかもしれないけど、昔みた「オースティンパワーズ」って映画を思い出した。もう、おばかなの本当に。
わたしもゴダールの「はなればなれに」好き!アンナカリーナ、可愛いよね。
by minako fujita (2009-12-14 23:23)
>みなちゃん!
いいよね、このゆる〜〜い予告編(笑)
そっか、みなちゃんもこういうの好きなんだ。めちゃ嬉しい♪
私「オースティン〜」も大好きよおおお♪
007のイギリス要素をパクってるせいか、
あのイギリスっぽい、へなちょこポップな感じ、すんごい好き!
「はなればなれ」は、王道だけどあのダンスのシーンと、
全体的に流れる軽さがなんか好きだなあ。
アンナカリーナ、コケティッシュで素敵だよね。
by sawanao (2009-12-15 15:43)